飼育員ブログブログ
2020年9月7日(月)獣医室だより077 ハヤブサの嘴と爪
	自分の使う道具を日ごろからメンテナンスするのはとても大事なこと。
	営繕担当者にそう教わってから,使った後には必ず削蹄鎌を磨くようにしています。
	動物にとっての道具は前足であったり牙であったりと様々。
	今回ご紹介するハヤブサの場合は,嘴と爪が主な道具と言えます。
	 
	猛禽類は,飼育下ではどうしても嘴と爪が伸びてしまいます。
	このため,定期的な嘴と爪の管理が必須となります。
	上の写真は健康診断中のハヤブサ。
	嘴が伸びすぎて,先端がいびつになっています。
	 
	こちらは同じ個体の爪。
	予想していたよりは伸びていませんでした。
	  
	嘴や爪をトリミングする道具は,実は人間と同じ。
	歯科用ドリルで嘴の両側を薄くして,次に縁の部分から削って成形します。
	嘴の周囲の皮膚や舌を巻き込むと大出血するので,確実な保定が要です。
	爪は,人間やイヌネコ用の爪切りを使ってパチパチと切っていきます。
爪切りの根本に錆が浮いているのを見つけ,まだまだ道具のメンテナンスが甘かったと反省した一日でした。
土佐
