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2021年7月29日(木)獣医室だより123 チンパンジーの健康診断
病気を治療するより予防する方がよいのは,人間に限りません。
6月初旬チンパンジーのニイニの健康診断を行いました。
チンパンジーは力が強い動物です。
このため,動物・人間がお互いに安全に健康診断を終えることができるよう,麻酔をかけて診察を行います。
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注射麻酔で眠らせた後,その状態を維持するために吸入麻酔をかけながら,心電図測定,血圧測定,採血,エコー,X線撮影,歯科検診などを行っていきます。
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また,ツベルクリン液をまぶたに打って,結核の感染についても確認しています。
下は接種2日後の様子。腫れていないことから,ツベルクリン反応陰性と判断しました。
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健診では,特に異常は見られませんでした。
まだ若いとはいえ,病気はいつ発生するかわかりません。
今後も,元気で過ごして欲しいと思います。
なお,この健康診断は,飼育担当者と担当獣医師が十分な準備をして実施しました。
その甲斐あって,大きな事故もなく診察をスムーズに進めることができました。
準備しておくことの大切さを改めて感じた一件でした。
土佐