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2021年8月5日(木)新しい夏の風物詩
夏を感じる音と言えば,セミの鳴き声。
京都の森エリアにはシャンシャンシャンシャン,ジージージージーと,クマゼミやアブラゼミの鳴き声が降り注いでいます。ツクツクボウシやヒグラシの風情ある鳴き声もやがて聞こえてきます。
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セミは数年間,土の中で幼虫の姿で過ごしています。
夏になると,満を持して夕方から地上に這い出て,夜のうちに羽化します。
そして朝になり,「羽も乾いたし,さぁ飛んでいこう」と思ったら,ハヤブサのケージの中だったという予想だにしなかった展開に…。
「ここも外やけど,ホンマの外に出られへん」と右往左往するセミの姿が今年もありました。
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去年は,金網にはまり込んで身動きが取れなくなったセミもいました。
羽をすぼめたら通り抜けられるのに,金網から頭を出した途端に羽を広げるので,いつまでたっても出られません。
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捕まえることができたセミは,ケージの外に逃がしました。
地面にはセミの羽がけっこう落ちています。
野鳥舎ではシジュウカラがセミを捕って食べているそうですが,もしかしてハヤブサも?
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まさか…ね。
ハヤブサケージの中で飛び交うセミは,新しい夏の風物詩と言えるかもしれません。
種の保存展示課 よしかわ