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2022年1月12日(水)獣医室だより146 アジアゾウの尾の消毒
アジアゾウが展示場から室内に帰ってきた後,飼育担当者と獣医師は,体に傷がないか毎日確認します。
アジアゾウの体の傷で比較的よく見られるのが,尾からの出血。
他の個体に引っ張られたり,自分の体の下に挟んだ後に立ち上がったりした拍子に,毛が抜けることがあるのです。
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見つけた時には出血は止まっていることがほとんどで,余り痛みもないようです。
しかし,小さな傷だと侮っていると,そこから膿んでしまうことがあります。
傷の感染を避けるには,受傷初日の洗浄がとても大切。
このため,アジアゾウの診察の時にはいつも,消毒スプレーを持ち歩いています(画像の赤丸)。
毛が抜けた痕を見つけた時に,傷口に水圧をかけて洗うために使います。
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何事も初動が大切ですね。
土佐