生き物・学び・研究センターブログ

2025年7月28日(月)標本棚のラベル裏017 バーラル(頭骨)

京都市動物園は1903年の開園以来、様々な動物を飼育してきました。
動物が死亡した後は、教育普及・研究を目的として、標本を作製し保存しています。
このブログでは、現存する所蔵標本を、ラベルに載せ切れない情報と共にご紹介したいと思います。

バーラルは、ヤギに似た頭骨を持ちます。
ヤギとの最も大きな差異は、その角でしょう。
雌雄共に角を持ちますが、特にオスでは湾曲しながら後方に伸びます。
特徴的なその外観は、カイゼル髭を逆向きにした形と形容されます。

中国語で「岩羊」と書き、その名のとおり、急峻な岩場に生息しています。

角が横に広いため、横からの写真を画角に収めようとすると、こんな感じになりました。

この個体は1986年に西安の動物園から動物交換で来園したオスの0001。
その後10年に渡り園内で活躍し、同時に来園した0002と共に京都市動物園のバーラルたちの始祖個体になりました。
なお、2025年7月現在、当園ではバーラルの展示は行っていません。

土佐