救護センターブログブログ
2021年8月28日(土)チョウゲンボウとハヤブサ
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8月11日のブログで突然死したチョウゲンボウのことを書きました。
その時に「亡くなった原因は何だったのでしょうか?」と質問をいただいていましたが,病理検査に出していたので,死因をお伝えできませんでした。
検査の結果が戻り,鳥マラリアが原因だったと判明しました。
鳥マラリアは蚊を媒介とする病気です。チョウゲンボウは肝臓,腎臓,心臓がマラリア原虫に侵されていました。
野鳥なので,何かしらの寄生虫がいると思いますが,体調を崩したときに共存のバランスが崩れ,急速に寄生虫に負けてしまうのでしょう。
チョウゲンボウのことは残念でしたが,今後の治療に大きな功績を残してくれました。
8月にハヤブサが保護されました。血液検査の結果,貧血が見つかったので,抗生剤を兼ねたマラリアの薬を投与しています。
このハヤブサは翼を骨折してから保護されるまで日数が経っていて,すでに患部が癒合していました。
その結果,飛べなくなっていて,野生復帰は望めそうにありません。
救護センターで保護を続けることになり,保護された8月から葉月と名付けました。
人に馴れてもらうよう,少しずつ接触を試みています。
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腕から体重計へ乗り移り,また腕に乗る。ご褒美にお肉を一切れ。
これがほぼ毎朝の日課です。
箱詰めしなくても体重が量れるようになれば,お互いがケガをするリスクを減らせます。
今はまだ葉月はイヤイヤ,こわごわ,仕方なしにド緊張して腕に乗っていますが,いつかリラックスして乗ってくれる日がきますように。
野生鳥獣救護センター よしかわ