イベント

2026年3月22日(日)シンポジウム「動物園にねむる資源(たから)を見つけ出せ」

動物園には、動物映像、行動記録、飼育員の経験値、観察日誌、来園者の感想文など、研究や教育に活かしきれていない「資源(たから)」が数多く眠っています。本シンポジウムでは、映像記録、教育プログラム、ICT、インクルーシブデザインなど多様な研究の視点から、動物園が「みんなの学びの場」へと進化する可能性を参加者の皆さんと一緒に探ります。

1 開催日時: 2026年3月22日(日)13:30 ~ 16:00

2 場  所: 京都市動物園 レクチャールーム

3 内  容: プログラム

(1)話題提供

 田中 正之(京都市動物園 副園長/生き物・学び・研究センター長)
 全体説明、「長く続けているから見えてくる:「チンパンジーたちのお勉強」の17年」

 
 生田目 美紀(京都女子大学家政学部 教授)
 「動物園は、誰ひとり取り残さない学びの場になれるか ― 包摂をめざすDXプロトタイプ」

 塩瀬 隆之(京都大学総合博物館 情報発信系 准教授)
「多様な他者との協働が拡張する学び-動物映像の教材化におけるインクルーシブデザインしてみる-」

 吉田 信明(京都高度技術研究所 ICT研究開発部長)
「ICTは動物園の学びを「拡張」できるか」

(10分間休憩)

(2)パネルディスカッション「みんなが研究者になる動物園」
動物、映像、ICT、インクルーシブデザインという異なる専門性が交差し、動物園が「観察する場」から「共に学び、共に研究する場」へと変わる未来について議論したいと思います。市民科学の観点からも、来園者・飼育者・研究者が様々に協働し、動物園に眠る資源を掘り起こし重層的網羅的な新たな研究視点を見出す実践的なアイデアを共有します。
 申込の際に参加者の皆さんからいただいた提案も取り上げて、一緒に考えます。

4 参加費: 無料(入園料は別途必要)

5 定員と参加方法:60名(下記のフォームから申し込みください)

 参加申込フォームはこちら

 申し込みの際に、「あなたの考える動物園の資源(たから)」とその活用法があれば、ご提案ください。お待ちしています。

6 後  援: JSPS科学研究費補助金 
 「飼育下霊長類の生涯をアーカイブ~動物園の映像記録を教育プログラムに活用する~」(基盤研究(B)(一般) #24K02112、代表:田中正之)
「誰ひとり取り残さない包摂社会の核となる動物園の社会実装研究」(挑戦的研究(開拓)#24K21184、代表:生田目美紀)

7 お問合せ: 京都市動物園 生き物・学び・研究センター(電話:075-771-0210)
  ※9:00から17:00まで。ただし、動物園休園日を除く。

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話題提供者・パネリストの紹介

田中 正之(京都市動物園 副園長/生き物・学び・研究センター長)

好きなこと/とくいわざ: (どちらも)同じことを長く続けること。プライベートでは、マラソンにはまって10年以上。
「チンパンジーたちのお勉強」は17年、ゴリラたちとも11年以上続けています。「同じこと」と言っても、動物たちは成長するし、毎回いろんなことが起こるので、毎回のように発見があります。 毎回、映像記録は残しているし、ノートに起こったことを記録しているのですが、皆さんにブログや動画でお知らせできるのはその中のほんの一部。この埋もれた資源(たから)を、活用したいと前々から考えていて、今回、仲間が集ってくれて、一緒に考える機会ができました。

生田目 美紀(京都女子大学 家政学部 教授)

好きなこと:寝る前に動物動画を見ること
とくいわざ:短時間で3品おかずをつくること

動物園に蓄積される映像や行動記録等の資源を、情報アクセシビリティの視点から再編し、誰もが継続的に関われる包摂的な学習基盤へと転換することを目指します。AR(拡張現実)や360度映像を活用したDX動物園の構想を示し、多感覚・多モーダル設計により多様な来園者と共に学びを創出する実践事例も紹介します。

塩瀬 隆之(京都大学総合博物館 情報発信系 准教授)

好きなこと:チーター、ウンピョウなどネコ科の動物
とくいわざ: ネコ科の動物の模様を見分けること

動物映像を教材化するプロセスに、障害の当事者や多様な背景をもつ人々が参加することで、どのように学びが拡張されるかを論じます。インクルーシブデザインの視点から、視覚に障害のある人やベビーカーを押す家族との協働が、障害の有無にかかわらず多様な学びに向かう学習環境デザインにつながる事例を紹介します。

吉田 信明(京都高度技術研究所 ICT研究開発部長)
好きなもの: 自転車に乗ること

動物園の最大の魅力は、生きた動物を直接、目の前で見られることです。 一方、コンピュータやインターネットは、直接行けない場所や過去の出来事をいつでも見られるようにしました。 このような技術が、動物園の学びをどう「拡張」しうるのか、私たちのこれまでの取り組みを振り返りながら考えます。