飼育員ブログブログ
2026年2月23日(月)「もうじゅうワールド」から「ネコのこみち」へ
正面エントランスを入ってすぐの場所にある「もうじゅうワールド」ゾーンは、2009(平成21)年11月に策定された、共汗でつくる新「京都市動物園構想」に基づく施設整備事業の第2弾として「Diversity 多様性 」をテーマに2012(平成24)年4月にオープンしました。
オープン当初は、それ以前から動物園で飼育していた、ライオンの「ナイル」と「クリス」、トラの「アオイ」と「オク」「ルイ」、ジャガーの「グランデ」、ツキノワグマの「サクラ」、そして当園で初めての飼育となるツシマヤマネコ(後に「みやこ」と命名)が暮らしていました。非公開の場所には、ヒグマの「アイ」もいました。
2020(令和2)年2月28日に策定した「いのちかがやく京都市動物園構想2020~いのちをつなぎ、いのちが輝く動物園となるために~」の指針の中で、動物福祉に配慮した飼育展示をより推進する方針となり、限られた空間でも動物の飼育環境を整えやすい、小型~中型のネコ科動物の飼育展示へと変更する流れになりました。
その後、2020(令和2)年1月に、ライオンの「ナイル」が死亡し、2024(令和6)年5月にトラの「オク」が富山市ファミリーパークに移動し、2025(令和7)年3月17日にジャガーの「アサヒ」が死亡したことで、大型肉食動物の飼育が終了しました。
「もうじゅうワールド」で暮らし、たくさんの方に愛され、思い出を残してくれた動物たちには大きな役割を担ってもらい、どの個体も忘れられない存在です。今後は、小型~中型のネコ科動物を中心とした食肉目の動物を導入し、彼らの多様な生態や生息環境への適応が伝わるような展示を行っていきますが、その際にも、これまでの大型肉食動物の飼育技術を活かしていきたいと思います。また、他の動物たちもそうですが、ネコ科動物も人の生活と無縁ではありません。人と動物、そして自然との関係を未来へとつなぐ展示を目指し、野生での現状や課題を共有するとともに、生息地での保全活動と連携した取組を発展させていきたいと考えています。

ネコ科を含む食肉目の動物の展示を通して、来園者のみなさまに、生物多様性への理解を深めていただく場所でもありたいと考えており、まずはこのゾーンに、その展示方針に関心をもっていただきたい!ということで、2026(令和8)年1月20日(火)~2月8日(日)に、新しい名称を募集しました。
大雪の日を含む寒い時期、しかも短い期間に動物園内のみでの実施だったにも関わらず、367通ものご応募をいただきました。参加していただいた皆様、ありがとうございました。
ゾーンのテーマ「多様性」に沿ったものや、英語を取り入れた斬新なもの、京都にある動物園ならではのものなど、どれもよく考えられていて、一つに決めるのにとても悩みましたが、職員で話し合いを重ね、新しい名称を「ネコのこみち」としました!
まず、どんな動物がいるかだれでも想像しやすいこと、また、動物園のメインストリートから少し脇道にそれたところにあるゾーンで、道に沿って歩くことで、ネコ科動物の多様性を感じたり学んだりすることができること。「道」が「未来」へと続いていくイメージで、ゾーンのテーマとも合っていることが、主な選定の理由です。カタカナとひらがなを使用したことで親しみやすいこともポイントです。
また、「食肉目」は「ネコ目」とも呼ぶことから、ネコ科動物に限らず、広く食肉目の動物を中心に飼育展示していく方針にも対応できると考えています。
「ネコのこみち」ゾーンには、現在、ツシマヤマネコの「キイチ」、サーバルの「アンコ」、オオヤマネコの「ロキ」と「ハヅキ」が、それぞれ特徴的な姿や生態を見せてくれています。
今後も、新しい名称と共に、動物たちにもより親しんでいただけたらと思います!
元もうじゅうワールド担当 ささき
