生き物・学び・研究センターブログ
2025年9月13日(土)標本棚のラベル裏023 クロヒョウ(皮革標本)
京都市動物園は1903年の開園以来、様々な動物を飼育してきました。
動物が死亡した後は、教育普及・研究を目的として、標本を作製し保存しています。
このブログでは、現存する所蔵標本を、ラベルに載せ切れない情報と共にご紹介したいと思います。

ジャガー、ヒョウに続き、今度はクロヒョウの御紹介。
覆面オートバイの愛称になったりゲームタイトルになったりと知名度の高い動物ですが、遺伝的にはヒョウの黒変種になります。
クロヒョウはアジア地域で多く見られる一方アフリカ地域ではほとんど見られません。
一説には、夜間待ち伏せ型の狩りをするために有利な形質であるとされています。

模様を拡大すると、黒一色ではなく模様があることが分かります。
黒くないヒョウの模様とはややパターンが異なるように見えます。
この皮革の個体は、メスのワッチャン。
2000年に横浜市立野毛山動物園からブリーディングローンで来園しました。
安佐動物公園から来園したダイとの繁殖を目指しましたが、残念ながら繁殖子を残すことはありませんでした。
なおこの名前、「クロヒョウ」からクロつながりで、「クロワッサン」→「ワッサン」→「ワッチャン」となったのだそうです。
土佐