生き物・学び・研究センターブログ

2025年12月13日(土)標本棚のラベル裏036 インドオオリス(頭骨)

動物が死亡した後は、教育普及・研究を目的として、標本を作製し保存しています。
このブログでは、現存する所蔵標本を、ラベルに載せ切れない情報と共にご紹介したいと思います。

世界最大のげっ歯類はカピバラ。
アメリカビーバーの頭骨もなかなかに大きかったですね。
では、世界で一番大きなリスの仲間は?
その答えが、インドオオリスです。

頭骨の全長は約6cmと、リスの仲間としてはかなりの大きさ。

門歯(切歯)が固定されていなかったので、取り出すことができました。
半円状に曲がった門歯はとても長く、顎骨の奥深くまで入り込んでいることが分かります。
また、ムササビアメリカビーバーと同じく、門歯前面が橙色になっていました。
なおこの標本、臼歯が固定されておらず、別袋に保存されていました。
できれば歯槽に並べたかったのですが、時間がなく断念。

インドオオリスは、インドに生息する紫色が美しい哺乳類。
いつか生息地で、生きている実物を観察することができればと思っています。

土佐