生き物・学び・研究センターブログ

2026年3月9日(月)標本棚のラベル裏047 ニホンカモシカ(オス、1歳、頭骨)

動物が死亡した後は、教育普及・研究を目的として、標本を作製し保存しています。
このブログでは、現存する所蔵標本を、ラベルに載せ切れない情報と共にご紹介したいと思います。

二ホンカモシカはウシ科に属する一種で、日本に唯一生息するカモシカ類。
ほかのウシ科と同様に洞角を持ちます。
横向きの眼窩、下顎のみにある門歯、平らで複雑な形状の臼歯も、典型的なウシ科の特徴。

名前に「シカ」とつきますが、「ウシ」の仲間。
漢字では「氈鹿」と書きます。
氈は毛織物を指し、かつてカモシカの毛が毛織物として使われていたことに由来するようです。
天然記念物でありながら農業害獣としても扱われる、悩ましい種でもあります。

この個体は、1973年に当園で誕生した「ふみお」のもの。
当園で初めて生育した「テツ」の子供に当たります。
残念ながら、当時は成獣に達する前に死亡する例が多く、2歳を目前にして死亡したようです。

土佐